今回の豪雨で被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。

天照大御神を祈り奉ると死んだ後、良いところに行けるらしい

神判記実より

今日は、山口起業さんという方が書かれた、「神判記実」という本から。また一つご紹介させていただきます。

山口起業さんは伊勢神宮主典(さかん)であり、そして、この本は、明治初年、各地の神の実話を集めて集大成したものです。

今日のお話は、天照大御神崇拝をするように、神境にいらっしゃる先祖から助言された話になります。興味深いことが書かれていました。

神境に誘はれた篤行者の子

我が子が突然姿を消してしまった

鳥飼の清人さんという人が昔いました。特別優れた行いがあったようには見えなかったのですが、ただ、物事に真心を尽くした人でした。そして、「彼が嘘をついた」と人が言っているのを、一度も聞いたことが、村の人々が言っていました。

ところが、宝徳3年の春の元旦の朝、子どもの浪磨が朝早く家を出たまま7日間帰ってきませんでした。

11歳で、一人っ子でそれは大切に大切に育てた子でした。子供の気質も、親から受け継ぎ、心が正しく、普通のこども遊びもしないで、よく親の言うことを守るので、そばにいる人も「子を持つならば、このような子どもが欲しいものだ」と、羨ましく思わない人はいませんでした。

そのような子どもであったので、親はもちろんのこと、近所の人達もそれはそれは嘆き悲しみ、普段言葉をかわしたことのない人さえも清人さんの家を訪ねてきて、力の及ぶ限り捜索してくれました。

8日目にして、突然 我が家に帰ってくる

8日目の深夜2時頃、門の戸がトントンと音がして

「今、浪磨を返すぞ」と尊い声がするのを聞きました。

家の人は不思議に感じるも嬉しく思って、

「今帰ってきたか!まあ!」と急いで戸を押し開けてみると、浪磨が一人いつもと変わらない姿でその場に立っていました。

「さあさあ、中に入りなさい」と親は言って、まるで生き返った人に会うような気持ちで家の中に連れ込んで、涙を流しながら、手を握りながら、あった出来事を尋ねました。

この7日間何があったのかを子どもが語る

そして、こう答えました。

先日、朝早く神様を拝もうと思って、外に出て手を洗っていたところ、『良い場所を見せてあげよう。こっちへおいで。』と若く優しそうな女性が誘ってくださってなんとなく従ってしまってついていくと、見たことのないところに着いて、そこに建っている家を見るとキラキラ光る玉で飾ってありそれを見るのも楽しく感じれました。

そして、美しい衣装を着たお爺さんお婆さんがおいでになって、「こっちへいらっしゃい」と言われたので、あの女性と一緒に家の中に入って、周りを見渡すと見るもの見るものどれを見ても心がウキウキとしてきて、そして、美しく楽しく感じられて、今こう帰ってきてああだこうだとすべて話すことが出来ないくらいです。

天照大御神を祈り奉るとこのように尊い身分になれる

そして、そのおじいさんのおっしゃることには

「私はあなたの祖父です。そしてそのおばあさんは、あなたの祖母です。あなたを連れてきたその女性はあなたの叔母さんだよ。私達は生きている間中、真心を持って様々なことを行ってきました。そして、天照大御神を日夜尊敬申上げていたことによって、遂にここに来れて、このように尊い身分になれたのです。

遠いご先祖たちもみんな心は正しくあられたけれど、まだ天照大御神にお誓いなさる心が薄かったので、天上には帰られたけど、私達のようにここほどまでに楽しい身分におなりになることは出来ていません。

あなたのお父さんお母さんも道に外れる行いはないけれど、一向に天照大御神を尊ぶ心が薄いので、死んでからあと、真の幸福を受けることは難しいでしょう。そこで、あなたにこのことを洩らし知らせるので、遠いご先祖様のためにも、様々な善行を積んで、ただひたすら天照大御神にお願いしなさい。

天照大御神のお心に別け隔てというものをお持ちになってはいませんが、こちらの世界からお誓い申し上げる心の厚い薄いによって、幸福を受けるのには、違いが出来てしまうのです。

あなたによく私の言葉を記憶して、そして、両親に天照大御神を信仰するように伝えてほしいのです。あなたはまだ小さく幼いですが、親に仕える心はこの世に珍しい者でだから、今後の行いによっては必ずここに来ることの出来る者です。

しばらくの間ここにいて、この世界のありさまを見ておいて、両親に知らせなさい。」とお爺さんはおっしゃったので、今まであそこにいたのです。

ここの場所を知らされるのは、なかなかあり得ないこと

そして、私がお祖父さんに「ここはなんと言うところなのですか?」ときくと、「それは後になって自然にわかるでしょう。このような界のことは一部分を知らせるのも少々のことでは許されないことなのです。まして全部見せることは到底出来ないことなのです。

今はあなたの心に知っておかないといけないところだけは見せました。家に帰ってこちらで言ったことをよく両親に伝えて、自分も怠惰になることなく頑張って励みなさい。」

とおっしゃっいました。

「少しこちらで眠っていきなさい」とおっしゃったので眠って、「よく寝たな」と思って、目が覚めて目を開けると、家の門の前に立っていたのです。

その間のことは今、あれこれ全てを伝え語ることは出来ませんので、今後お父さんお母さんが色々と私にお尋ねになるときに、お話させていただきましょう。

それから一家で天照大御神を祈り奉るようになった

それからは時々あった事柄を話して伝え、両親もただひたすら天照大御神を祈り奉り、遠い先祖の追福(ついふく)をも営んだのでした。

そして、浪磨は、14歳の頃から人の行末の吉凶が分かるようになり、禍福を示すのに一つも間違ったことがなかったので、神様の道に通達しているからだと人々は言って尊んだということです。

ここがポイント!

私なりにポイントをまとめてみました。

ここがポイント!

  • 天照大御神に祈り奉ると、光輝ける楽しい場所に行ける。但し、日頃から心正しく生活をし、真心込めて物事をすることが大切
  • 天照大御神を祈り奉ると、祖先にもいい影響が行くようになるということ
  • 神境に行くと、恐らく体力を使うのではないかと思った。「暫し眠っていきなさい」と言われ少し眠ると大分時間が経っていたとのこと。
  • 天照大御神など素晴らしい神様がご加護についてくださると人の吉凶まで分かりだすということ

感想

天照大御神信仰をすると良いところに行けるようですね。別け隔てはないということですが、やはり信仰の有無で、やはり深かったり浅かったりというのがあるとのことです。

その前に、やはり毎日の行動を、正しくすること。真心を込めて物事を行うこと。これが大切らしく、ここが一番難しそうですね。

この浪磨さんは、お父さんお母さんにも忠誠を誓うことを日常にされていたので、それもやはり評価されていました。身内にはなかなか難しいことだと思いますが、これをなさっていたからこそ、神境に行くことが出来たのでしょう。

まずは、正しく清く、いきることを目標にしたいなと思いました。